``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだもの (2021-02)

自動車事故からよくもまあこんな緻密に言葉を練れるもんだ。『デス・プルーフ』みたいなやつかなと想像していたが、そいつの数十倍は気味が悪く粘着質で男根的だった。これを自伝の要素があると言えてしまうのはすごい。 労働というもんはみんなブルシットな…

読んだり観たりしたもの (2021-01)

読んだもの 戦争にも戦闘にも負けた軍隊の現場の風景。とにかく生き延びること。しかし作戦は発動されスチームローラーが猛威を振るう。 ここでも大日本絵画系の数々の書籍の元ネタがわかり有意義だった。というよりこの本自体宮崎駿の『ハンスの帰還』で引…

劇場版『虐殺器官』について

先日、今更ながら劇場アニメ版の『虐殺器官』を観た。同『ハーモニー』がとても悲しいことになっているという苦い記憶があり(そのあたりは 劇場版『ハーモニー』について - ``一意な文字列'' で書いた)、随分前に公開されたというニュースをみても観にゆく…

読んだり観たりしたもの (2020-12)

読んだもの 題名から漂うしょっぱさに我慢ができず読んだ。予想通りのしょっぱさだった。が思想性の強い作品で、物語が思想に負けている感がどうしても否めない。思想の強さそのものに物語性があり、その意味では骨太。 劇中作の映画のシーンが単純に綺麗だ…

読んだり観たりしたもの (2020-11)

まだ1日あるが変化しないとみられるのでもう書く。 読んだもの 最後のふたつの章で今までの登場人物が全部始末されてゆくのが圧巻だった。ここまでやってオチをどうするんだろうと怖くなったが、やっぱり死だったか。 『アレクサンドリアを焼く』と『夜の似…

読んだり観たりしたもの (2020-10)

読んだもの 計画を立てているときが一番楽しい。 飲酒を扱う物語ではじめて酒を飲みたくなくなった。不穏な展開が全部不穏に進行して何も救われず破滅に行き着いてしまう。報われる要素も一切無い。マトモでいたいときに読むとよいと思う。 観たもの 沖縄に…

読んだり観たりしたもの (2020-09)

読んだもの ウエルベック繋がりでバルザックを読んでみたいという話を飲み友達に話したらおすすめされたので。苦難と忍耐とを重ねに重ねて死んでいったかつて愛した人をいつまでも引き摺ってるんじゃないアタシは知らんみたいな最後の手紙で笑ってしまった。…

読んだり観たりしたもの (2020-08)

読んだもの 本棚見てわたしにしては今月結構読んだなとビックリしている。 いままでの拒絶か放棄から受容に変化した。どこかの書評で解脱と表現されていた気がするがそこまで立派なものではないと思う。 静かな物語だった。自分を登場させて言いたいこと言い…

読んだり観たりしたもの (2020-07)

読んだもの 青年団の顔役に主人公の恋人はメチャクチャにされて主人公は仇をとって自殺するんだろうなと思ってたら全く予期しない素敵な終わり方をしてしまい自分の汚さを堪能する破目になった。 ちなみにしばらくの間「ちょうそう」と読んでいたという恥を…

読んだもの (2020-06)

もう今月は増えないと思うので6月終了まで1日強あるが書く。 時期柄。中世が舞台だと思っていたのだが思いっきり現代(WW2 以後という意味で)が舞台だったのでびっくりした。 横文字を使わず漢字が与える感触だけで SF をやるとこんなにおどろおどろしいも…

読んだもの (2020-05)

やっと読み終えた。結局誰も治ってなかった。営々と積み重ねてきた教養や省察が戦争の勃発と共に榴散弾で吹き飛んだんだろうなというところで終わってしまった。戦争に対してこの物語はあまりにも無力。 一部の人間の桁外れの異能さが物語の根幹を支えてしま…

読んだもの (2020-04)

5月ももう3日目になってしまった。 電車で行ったり来たりしている間と酒飲んでる間が主な読書時間で、昨今の情勢からその2つがなくなってしまった。こうなると私は本を読まんのだなということがわかった。積読が減らぬ。 混乱の時期に。焼酎と訳されている箇…

読んだり観たりしたもの (2020-03)

4月も2日目になっちゃいましたが3月分の内容です。 読んだもの いつかは読んでみたかったやつを読みはじめたというもの。分厚い。晦渋。いまのところ「ここは魔の山、 みんな治る」という感じではない。 『夕凪の街 桜の国』を読んでから気になっていたもの…

読んだり観たりしたもの (2020-02)

読んだもの 戦争末期に著者が意見を携えて役所に出向いたら厄介者扱いされて取り合ってもらえなかったくだりは面白かった。 身体中を虫に喰い荒されるの嫌だな。 伊藤計劃トリビュート2で「プロジェクトはプロジェクトでもスクールアイドルプロジェクトの方…

だから俺は酒を飲む

飲み屋を出たら雪がちらついていた。今日はいやに冷えるなと思っていたらこれだ。夜空は暗い灰色の雲がぶ厚く一面に広がっている。 溜息をついてコンビニに向かい、ビニール傘を買った。すぐ使うので包装をここで処分して下さい、とレジの店員に言うと怪訝な…

読んだり観たりしたもの (2020-01)

読んだもの 確かにまだ我々はこちら側にいる。あちら側はちょっと生きづらそうだな。 主人公が怖い。 あっ、撃っちゃうんだ、そんで撃とうとしちゃうんだ、と思った。表題作ではないほうは『ボラード病』のような雰囲気で怖かった。 そんなもんか……と感じて…

読んだり観たりしたもの (2019-12)

読んだもの みんな死ぬエンドでちょっと寂しかった。『愛と幻想のファシズム』で前に進めることができた村上龍はすごいんだなあと思った。方向性が違うとはいえども。 弱者とそれをみつめる超越者(という書き方が適切とは思えない。でも神ではないよね)と…

読んだり観たりしたもの (2019-11)

『慈しみの女神たち』のスターリングラードあたりのエピソードが思い起こされた。 俺たちの暴力に外野は指一本触れさせん。密室で醸造された野蛮。 『仁義なき戦いを』観たあと広島弁が頭を離れなくなるように吉里吉里語が頭にこびりつくのだった。 『虚航船…

読んだり観たりしたもの (2019-10)

今月前半は本棚から本を引っ張り出して読むということを続けていた。だいたい坂口安吾を読んでいた。『不良少年とキリスト』と『白痴』は何度読んでもよい。 でも結局以下のようになった。本棚をほじくる生活をしたかったし今月は今までずっとできてたのにと…

『鳥は重力に抗って飛ぶのではない』についての感想

これで以下のように書いた: ただテーマありきで文章を綴っているような印象が多々あり、『風立ちぬ』の批評についてはテーマにすりよせすぎている感があった。 これに続けてポロポロと印象を書いたが、もっとちゃんとわたし自身が得た感想を書いておくべき…

読んだり観たりしたもの (2019-09)

読んだもの とても面白かった。取り上げられているアニメ作家でマトモに観たことがあるのは宮崎駿くらいしかないので他二者についてはそうなんだと思う程度にしかならなかったのは残念だが。 ただテーマありきで文章を綴っているような印象が多々あり、『風…

読んだり見たりしたもの (2019-08)

8月31日は宿酔で一日中寝ていました。寝ている事しかできませんでした。 というわけで9月にはいってから8月を振り返る項目となりました。 読んだもの 聖書の改変を扱うものなのだからまあ当然なのだが聖書の知識がないと面白さが足りないなあと思った。ただ…

読んだり観たりしたもの (2019-07)

読んだもの フィクションなので前作の世界観がどうとかいう気持ちにもならず純粋に楽しめた。 これもまあ普通に。スクールバスを爆弾で吹っ飛ばしたくだりが途中からどこかにいってしまった気がする。 大好き。飲酒するときは常に持参したい。 彼らも労働者…

読んだり観たりしたもの (2019-06)

読んだもの 読み終えたときはすごく面白かったなあと思ったはずなのだが今はもうあまり印象にのこってない。感想は鮮度のよいうちに書いておくべきだったな。 にわかで付け焼刃の知識でもドイツ側登場人物の格好とかが想像できたので楽しく読めた。半端な知…

読んだり観たりしたもの (2019-05)

5月分の内容だが5月末日は飲み屋で酩酊していたため書けなかった。そんなもんですよね。 5月分の内容だが6月1日(これを書いている日)までに摂取した内容を含んでいます。 読んだもの 文明はかくも脆いが強い。今回は野蛮がすこし弱かったかしら。 登場人物…

彼の名は連休

じゃあそろそろ帰り支度でもするかね。そう言って彼は洗濯してハンガーに吊るしたままだったシャツとデニムをとり、脱衣所に向かった。 あ、と少し間の抜けた声を出し、私は本棚の上の置き時計に目をやる。二十三時五十分を示していた。 うん、と私がこれま…

読んだもの (2019-04)

まだ4月も終わってないし平成も終わっていない。しかし今読んでいるやつの残量的に4月に読んだものが増えることはもうない。よって書いちゃう。 どことなくメッセージ性が強くなっている気がしていて詩人っぽさは薄れていた。 文面が全部旧仮名遣いかつ旧字…

泥酔

ビールジョッキを持ち上げたら親指が落ちてしまい、あやうくビールジョッキも取り落としそうになった。落ちた親指を見れば土色だ。もうそんなに飲んだか。飲酒すると時間を忘れてしまう。 週末の夜は大抵行き付けの飲み屋で酒を飲んで過している。俺は煙草を…

読んだり観たりしたもの (2019-03)

読んだもの えっ、そこで終わるの、となった。まさか舞台の説明と前座で終わってしまうとは思わなかった。 ほかの作品はまあそんなもんですよねという感じ。現代の目からみてまあそんなもんですよねだが当時はどうだったのだろう。 学徒出陣と死は学生を詩人…

読んだり観たりしたもの (2019-02)

読んだもの 文学というよりはルポタージュみたいだなと思った。登場人物が全員「労働者」なのがつまるところなんだか虚しい。 好き。村上龍の描くコミュニケーション。暴力も殺人も会話もみんなコミュニケーション。 助詞がメチャクチャになる語法に規則性を…