``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだもの (2023-01)

ほかの月の記事に比べて文章がミッチリしているのは正月休みがあった為で、労働は文章を書くという基本的な表現技能すらも奪い取ってゆくのである。その証拠に正月休みの間に読んだ前半3冊以外はいつもの調子になっている。 去年末くらいから読んでた。2,000…

読んだり観たりしたもの (2022-12)

読んだもの クスリを酒に読み替えてしまいひとりで勝手にゾッとしてしまった。一人称の症状と行動はクスリも酒も同じな感じだ。売人が出てくるような階級構造は幸い酒にはなく、国家と企業とによるシステムのなかに酒があるからだ。 酒を飲まない時期に読ん…

読んだり観たりしたもの (2022-11)

宿酔の一ヶ月だったので映画がいっぱい観れてよかった。宿酔に陥ったことそれ自体はよくなかった。 読んだもの 飲み屋で飲みまくったあと道端で嘔吐して回復するんだみたいな西村賢太のエピソードを読んで好きになった。ここでいう「異界」は他にもありそう…

読んだり観たりしたもの (2022-10)

読んだもの 数学をやっておくと潰しがきくなあと思った。 燃えた東京と穏やかな河の話。生きている過去の話がなされており好き。 観たもの なんだか観ていてものすごく緊張してしまい、疲れた。春夏秋冬の情景が綺麗すぎたのかもしれない。 特に煙草を吸いた…

素面

謝辞:この文章を書くにあたり、題材、機会、および酒席を提供してくださった、友人 O 氏と T 氏へ感謝します。 都市が火に包まれた時、人々は水辺に集う。随分前に教えてもらった葡萄牙(ポルトガル)の里斯本(リスボン)とやらで起きた大地震のときもそう…

読んだもの (2022-09)

『雑草で酔う』で原点のように挙げられていたので。終章がアルコールで終わっているのがたまらない。 これは『ルポ川崎』がイメージソースにあるなと思って読んでた小説の参考文献に『ルポ川崎』がバッチリ載ってて笑ってしまった— 之貞 (@ngsksdt) 2022年9…

読んだもの (2022-08)

戦争最後の年のハンガリー戦くらいまでの状況におけるベルリンの生活模様が描かれていて、これはもしかして国民突撃隊あたりまでやるのかと緊張してたらベルリンを脱出してて意外だった。したたかに生活したり占領軍の都合で右往左往としたり、敗戦国の住民…

読んだもの (2022-07)

そもそも『人間の条件』あたりからちゃんと読めてなかったことに気付いた。アレント的な語義の労働 / 仕事 / 活動のなかで、政治とは活動の中に含まれるはずだが今(執筆当時)はなんかそうでもなく、じゃあどうすればいいのか、そもそもなんでこうなっちゃ…

読んだり観たりしたもの (2022-06)

ほとんど宿酔でくたばっていた一ヶ月であった為マトモに本を読めていない。 読んだもの 読み進めてた平家物語がとうとう壇ノ浦に到達したのが今日のよい事で、それ以外の全てが今日のだめな事だった— 之貞 (@ngsksdt) May 30, 2022 両陣営ともにそれなりにゴ…

読んだり観たりしたもの (2022-05)

読んだもの 京から福原に遷都されるあたりからだんだん面白くなってきた。それ以前はフーンこんなもんかという感じでパラパラ読み飛ばしていた。宮中の情景に関心を持てず、ゴタゴタが始まると面白く感じるあたり、エンタメしか求めていないということがわか…

読んだもの (2022-04)

面白かった。表現できる対象そのものには言語の間で差は無い(と考えられる)が、表現の「し易さ」には言語によっても時代によっても結構差があるね、というのをとうとうを説明してゆく内容と読んだ。 映画のほうが気になっていたが、そいつを観る為に Netfl…

読んだもの (2022-03)

本を買ったら帯にデカデカと「最悪の1冊」と書かれていてウケた— 之貞 (@ngsksdt) 2022年3月12日 何十回と読んでハナシのスジをだいたい把握している本でもない限り、あとどれくらい枚数が残ってんだろうとページをパラパラめくってしまうクセがあるので、最…

読んだもの (2022-02)

『慈しみの女神たち』を読み直していたせいで大して本を読めなかった。『重力の虹』のあとではこいつの長大さや晦渋さがまったくマトモに感じるので不思議である。 酔って遊びに行った友人宅の本棚を引っ掻きまわした時(わたしは酒癖が非常に悪いのでこうな…

ビール

黒褐色の瓶の口が上のほうへ離れてゆくのを眺めていたとき、ぼくは自分がテーブルの上にいる事に気付いた。 ふたつある灰皿のうち、片方はまだ空っぽだ。もう一方には既に何本か吸殻が転がっており、縁にはまだ火をつけたばかりらしいタバコが置かれている。…

読んだもの (2022-01)

もう増えないので書く。 今月は新しい本を1冊しか読んでいない。ずっとウエルベックを読み返していた為だ。『プラットフォーム』、『セロトニン』、『服従』を読んだ。ウエルベックを読むと元気になったりならなかったりするのだが、今回は完全に後者になっ…

読んだり観たりしたもの (2021-12)

読んだもの 死にゆく人の死への態度についての考察。とても面白かった。理解と納得の違いを意識させられた。 読み終えるのに半年くらいかかったんじゃないかと思う。V2 からよくもまあここまで題材を拡げたものだ……。何度か読んではじめて物語が繋がる云々と…

読んだり観たりしたもの (2021-11)

読んだもの 少々私的な理由があって読んだ。すこし前に小旅行に出掛け、戻ってからもアタマは旅先に残ったままでカラダだけが家に戻ってきてしまったという状態になりとても苦しい思いをし、これが「移動祝祭日」なのではないかと思ったというもの(ボカしす…

読んだもの (2021-10)

10年くらい前の自分をブン殴ってでも無理矢理読ませておきたかった程度にはもっと早く読むべき、出会うのが遅すぎたと思った。しかし10年前に読んだとしてこの物語を楽しめただろうか? あまり自信はない。 だいたい上と同じような感想の為省略。 村上龍感が…

読んだり観たりしたもの (2021-09)

調子を崩して書くのが遅くなってしまった。遅くなってしまった割には特に読む量は増えていない。 読んだもの モービィ・ディックはデカくて恐ろしい。それを書かんとする為の怒涛の文字量だったのではと思った。『オン・ザ・ロード』を読んでて思ったが一時…

読んだもの (2021-08)

ドイツの戦後は終わらない。終われない。Sturnbannfuehrer を SS 少佐とせず SS 大隊指導者としているのは法学寄りの歴史を意識しているからかしらと思っていたが、当人の所属が武装 SS じゃなくて一般 SS だったことを示しているのかと今ふと思った(以上付…

読んだり観たりしたもの (2021-07)

読んだもの 『責任という虚構』に影響されて。カネの存立には具体的な根拠などなく、未来永劫にわたる信用への期待にもとづくものなのだ、というものと読んだ。もし今後マルクスを読む機会があったら副読本として手元に置いておくと便利そうだと思った。 便…

読んだり観たりしたもの (2021-06)

読んだもの 『セロトニン』の文庫化をずっと待ってたのについ手が滑って既刊の単行本を買ってしまった— 之貞 (@ngsksdt) 2021年6月8日 先生とうとう行きつくところまで行ってしまったか。ウエルベック第一部完、という感じをうけた。今までの物語で提示して…

読んだり観たりしたもの (2021-05)

あと一日とそこらでは増えないのでもう書く。 読んだもの アメリカはデカいみたいな小説読んでたらバーボン飲みたすぎて気が狂ってきて今はブラームスを聴いている— 之貞 (@ngsksdt) 2021年5月5日 北米大陸の広大さとイカれ具合に運と縁と狂気で立ち向かう人…

酒瓶を割る

ショットグラスの縁いっぱいまで注がれたウイスキーに最後のダメ押しで一滴を加える。まだ溢れない。ウイスキーの瓶はこれで空になった。空になった瓶を抱え、台所の冷蔵庫の脇に無造作につっこまれているビニール袋の中から二枚、厚手のものを引き抜く。瓶…

読んだもの (2021-04)

5月になってしまった。5月になってから読み終えたものを含みます。 同じようなことを延々とよくやるなと最初はとっつきづらかったのだが、ヴァルモン子爵とメルトイユ侯爵夫人は恋(というより篭絡だな)というゲームをやっているのだと捉えてからは読み易く…

読んだり観たりしたもの (2021-03)

今月はあまり新規に摂取したものがない。手をつけた本はあるが読み終えてはいない。 月の半ばからはずっとウエルベックを読み返していた。『闘争領域の拡大』がかなりよかった。なんだろうこれは、どうすればいいんだろう、どうすればいいの? という、痣をつ…

読んだもの (2021-02)

自動車事故からよくもまあこんな緻密に言葉を練れるもんだ。『デス・プルーフ』みたいなやつかなと想像していたが、そいつの数十倍は気味が悪く粘着質で男根的だった。これを自伝の要素があると言えてしまうのはすごい。 労働というもんはみんなブルシットな…

読んだり観たりしたもの (2021-01)

読んだもの 戦争にも戦闘にも負けた軍隊の現場の風景。とにかく生き延びること。しかし作戦は発動されスチームローラーが猛威を振るう。 ここでも大日本絵画系の数々の書籍の元ネタがわかり有意義だった。というよりこの本自体宮崎駿の『ハンスの帰還』で引…

劇場版『虐殺器官』について

先日、今更ながら劇場アニメ版の『虐殺器官』を観た。同『ハーモニー』がとても悲しいことになっているという苦い記憶があり(そのあたりは 劇場版『ハーモニー』について - ``一意な文字列'' で書いた)、随分前に公開されたというニュースをみても観にゆく…

読んだり観たりしたもの (2020-12)

読んだもの 題名から漂うしょっぱさに我慢ができず読んだ。予想通りのしょっぱさだった。が思想性の強い作品で、物語が思想に負けている感がどうしても否めない。思想の強さそのものに物語性があり、その意味では骨太。 劇中作の映画のシーンが単純に綺麗だ…