``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたもの (2022-12)

読んだもの

ジャンキー (河出文庫)
クスリを酒に読み替えてしまいひとりで勝手にゾッとしてしまった。一人称の症状と行動はクスリも酒も同じな感じだ。売人が出てくるような階級構造は幸い酒にはなく、国家と企業とによるシステムのなかに酒があるからだ。

人魚の涙 天使の翼
酒を飲まない時期に読んでいたらハマったかもしれない。手遅れだ。

ある人殺しの物語 香水 (文春文庫)
パリの臭い描写が本当に臭そうでびっくりした。顔を歪めながら読んだ。物語としては面白かった。

MISSING 失われているもの (新潮文庫 む 21-1)


先生こういうものも書くんだなと思った。『69』を読みたくなった。

Iの悲劇 (文春文庫)
文庫化待ってました。ありがとうございます。いつも通りの苦さでとてもよかった。信頼できない同僚と上司に囲まれてしまい可哀想。

居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化 (ちくま学芸文庫)
『考証要集』由来のもの。豆腐と鍋が食べたくなる。上方から船で江戸にやってくる酒を富士見酒と呼ぶのが雅でよかった。

兵隊たちの陸軍史 (新潮選書)
これも『考証要集』由来のもの。『激動の昭和史 沖縄決戦』で千早隊の人々が軍司令部で挨拶する際に「申告、致します」というのが何故かということがようやくわかった(報告ではなく申告なのは何故だろうとずっと思っていた)。戦争映画を観るときのディテールの理解に大変効く。軍隊生活で頭がボケるのを防ぐ為に数学をやる一節はなんだか示唆的だった。

観たもの

シン・ウルトラマン


『沖縄決戦』の航空参謀が着任するときのセリフがそのまま出てきて笑った以外は『シン・ゴジラ』のあまりに濃いパロディにしか思えなかった。濃すぎるパロディを観ると胃にダメージがくる。

アフリカン・カンフー・ナチス(字幕版)
これは、なんだ、なんなんだよ。爆笑しながら観てた。ゲーリングは黒ではなく白い服にしてほしかった。ゲーリングがこれくらい動ければバトル・オブ・ブリテンは勝ってたかもしれない。