2021-01-01から1年間の記事一覧
読んだもの 死にゆく人の死への態度についての考察。とても面白かった。理解と納得の違いを意識させられた。 読み終えるのに半年くらいかかったんじゃないかと思う。V2 からよくもまあここまで題材を拡げたものだ……。何度か読んではじめて物語が繋がる云々と…
読んだもの 少々私的な理由があって読んだ。すこし前に小旅行に出掛け、戻ってからもアタマは旅先に残ったままでカラダだけが家に戻ってきてしまったという状態になりとても苦しい思いをし、これが「移動祝祭日」なのではないかと思ったというもの(ボカしす…
10年くらい前の自分をブン殴ってでも無理矢理読ませておきたかった程度にはもっと早く読むべき、出会うのが遅すぎたと思った。しかし10年前に読んだとしてこの物語を楽しめただろうか? あまり自信はない。 だいたい上と同じような感想の為省略。 村上龍感が…
調子を崩して書くのが遅くなってしまった。遅くなってしまった割には特に読む量は増えていない。 読んだもの モービィ・ディックはデカくて恐ろしい。それを書かんとする為の怒涛の文字量だったのではと思った。『オン・ザ・ロード』を読んでて思ったが一時…
ドイツの戦後は終わらない。終われない。Sturnbannfuehrer を SS 少佐とせず SS 大隊指導者としているのは法学寄りの歴史を意識しているからかしらと思っていたが、当人の所属が武装 SS じゃなくて一般 SS だったことを示しているのかと今ふと思った(以上付…
読んだもの 『責任という虚構』に影響されて。カネの存立には具体的な根拠などなく、未来永劫にわたる信用への期待にもとづくものなのだ、というものと読んだ。もし今後マルクスを読む機会があったら副読本として手元に置いておくと便利そうだと思った。 便…
読んだもの 『セロトニン』の文庫化をずっと待ってたのについ手が滑って既刊の単行本を買ってしまった— 之貞 (@ngsksdt) 2021年6月8日 先生とうとう行きつくところまで行ってしまったか。ウエルベック第一部完、という感じをうけた。今までの物語で提示して…
あと一日とそこらでは増えないのでもう書く。 読んだもの アメリカはデカいみたいな小説読んでたらバーボン飲みたすぎて気が狂ってきて今はブラームスを聴いている— 之貞 (@ngsksdt) 2021年5月5日 北米大陸の広大さとイカれ具合に運と縁と狂気で立ち向かう人…
ショットグラスの縁いっぱいまで注がれたウイスキーに最後のダメ押しで一滴を加える。まだ溢れない。ウイスキーの瓶はこれで空になった。空になった瓶を抱え、台所の冷蔵庫の脇に無造作につっこまれているビニール袋の中から二枚、厚手のものを引き抜く。瓶…
5月になってしまった。5月になってから読み終えたものを含みます。 同じようなことを延々とよくやるなと最初はとっつきづらかったのだが、ヴァルモン子爵とメルトイユ侯爵夫人は恋(というより篭絡だな)というゲームをやっているのだと捉えてからは読み易く…
今月はあまり新規に摂取したものがない。手をつけた本はあるが読み終えてはいない。 月の半ばからはずっとウエルベックを読み返していた。『闘争領域の拡大』がかなりよかった。なんだろうこれは、どうすればいいんだろう、どうすればいいの? という、痣をつ…
自動車事故からよくもまあこんな緻密に言葉を練れるもんだ。『デス・プルーフ』みたいなやつかなと想像していたが、そいつの数十倍は気味が悪く粘着質で男根的だった。これを自伝の要素があると言えてしまうのはすごい。 労働というもんはみんなブルシットな…
読んだもの 戦争にも戦闘にも負けた軍隊の現場の風景。とにかく生き延びること。しかし作戦は発動されスチームローラーが猛威を振るう。 ここでも大日本絵画系の数々の書籍の元ネタがわかり有意義だった。というよりこの本自体宮崎駿の『ハンスの帰還』で引…
先日、今更ながら劇場アニメ版の『虐殺器官』を観た。同『ハーモニー』がとても悲しいことになっているという苦い記憶があり(そのあたりは 劇場版『ハーモニー』について - ``一意な文字列'' で書いた)、随分前に公開されたというニュースをみても観にゆく…