``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたもの (2021-11)

読んだもの

移動祝祭日(新潮文庫)
少々私的な理由があって読んだ。すこし前に小旅行に出掛け、戻ってからもアタマは旅先に残ったままでカラダだけが家に戻ってきてしまったという状態になりとても苦しい思いをし、これが「移動祝祭日」なのではないかと思ったというもの(ボカしすぎてて何のこっちゃという感じだ)。
わたしのは小旅行であってヘミングウェイのは生活だった。態度も思い入れも違いすぎて参考にならなかった。晩年になってパリの頃を思い返すことで祝祭の趣が強くなったのではないかと思った。わたしの小旅行もそうなるといいな。

観たもの

男たちの挽歌(字幕版)
宿題扱いだったもの。ただしよく考えると宿題だったのは「狼」がつくやつだった気がする。どことなく『BROTHER』っぽかった。

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 (レンタル版)
光学迷彩を纏って不可視になった逃亡者が船を踏み台にして逃げるシーンで誰も見えないのに船がグシャッと沈む描写がすごいなと思った。それくらい。組織に束縛されることを前提にして自嘲しているのが原作の印象とは違ってなんだか新鮮だった。

イノセンス
少佐の喪失で皆さん少しづつ何かを失なってしまったご様子。漢詩みたいなのが一般教養になっている世界はすごい。失ったものを知識で埋め合わせようとしても結局は虚しさが滲み出てしまう。