5月になってしまった。5月になってから読み終えたものを含みます。
同じようなことを延々とよくやるなと最初はとっつきづらかったのだが、ヴァルモン子爵とメルトイユ侯爵夫人は恋(というより篭絡だな)というゲームをやっているのだと捉えてからは読み易くなった。もっともだいぶ話が進んでからそこに気付いたのだが。
死してもなおゲームには負けない。ゲームのプレイヤーとしての気概を感じた。
『闇の自己啓発』の中で『ハーモニー』の原作のひとつと言及されており、気になったので。
『統治と功利』のどのあたりが『ハーモニー』なのだろうと思っていたがケツまで読み進めたら完全にハーモニーになってきて感動と興奮がでてきた
— 之貞 (@ngsksdt) 2021年4月29日
上の発言のとおりで第 III 部まではクリプキやら何やら(全部忘れた。クリプキだけ円城塔あたり由来で辛うじて記憶の片隅に引掛った)で結論の為の積み上げをしているのだなくらいの感想しかなく、第 III 部からああ確かにこれはハーモニーの理論的な到達目標だ、となった。この本の読み手の態度としては完全に失格だと思う。
5月に入ってから読み終えた。
文字を俎上にした悪ふざけ。本文とルビが乖離したせいでルビが信用できなくなったのはかなり厳しい読書体験(褒め言葉)だった。他の本を読むときにもこの影響を未だにひきずってしまっている嫌いがあり、なんという後遺症だと嘆いている。
5月に入ってから読み終えた。
「潜行」の生活であっても「生活」ではあるのでメシを食わなきゃいけないし排泄もしないといけない。食べ物は腐るし水洗便所が故障したらそれはもう酷いことになる。そして「生活」の空間が非常に限られたなかで人間がひしめきあって過ごすわけで、それはもう酷いことになる。群像劇として読んだが、これは日記なので日記として読むべきだったのだろうなと思った。