``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだもの (2021-02)

クラッシュ (創元SF文庫)
自動車事故からよくもまあこんな緻密に言葉を練れるもんだ。『デス・プルーフ』みたいなやつかなと想像していたが、そいつの数十倍は気味が悪く粘着質で男根的だった。これを自伝の要素があると言えてしまうのはすごい。

ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論
労働というもんはみんなブルシットなもんなんだみたいな内容だと思っていたが違い、労働にはブルシットなものがある、というようなことから始まりブルシットな労働そして生活をしなくてはならぬ現代について考察を広げてゆく、といったような感じの内容だった。
注釈を全部すっ飛ばして読んでしまったことをひどく後悔している。

闇の自己啓発
何か結論を出す訳でもなく、合意に至るわけでもなく、題材になっている本から様々にあちらこちらに考察を広げてゆく。知識の散策をこのように自在にできたらとても楽しいだろうなと思った。生きることは苦痛だが、考えること、学ぶこと、知ることは楽しい。そんな一冊だった。

ヒトはなぜ自殺するのか
人間が自殺に至る思考のプロセスには典型的なものがあるということを知った。典型的なパターンを示すひとつの事例として挙げられている内容を読んでいるとどうも『二十歳の原点』とダブるようなものがあるように見え、あたりまえなのかもしれないが自死は別に必然ではないのだなと思った。