読んだもの
みんな死ぬエンドでちょっと寂しかった。『愛と幻想のファシズム』で前に進めることができた村上龍はすごいんだなあと思った。方向性が違うとはいえども。
弱者とそれをみつめる超越者(という書き方が適切とは思えない。でも神ではないよね)とを書かせたらこの人はすごい。
登場人物が全員十字架を背負ったり背負わされたりしている。隅田川を日本のペニスとうそぶく文科の学生が少尉殿になった後に命を賭して詩人になったのは『きけわだつみの声』のような感じがしてすごく好き。
文庫化まってました。ありがとうございます。クメール・ルージュの行動よりもロベーブレソンの住人のほうがエキセントリックすぎてなにもわからなくなってしまった。そういう住人でも人間なので各人の理屈で動くし銃で撃たれれば死ぬ。
ちょっと綺麗すぎるオチかもしれない。だが綺麗なオチであることこそが彼らのゲームのアガりなのかもしれない。
高校生のころ河合塾の現代文の参考書で読んで以来のもの。ようやく消化できた。学生の世間話に内ゲバがでてくるのすごい。
親友の死で現実から距離を置き、恋人の死で現実に向き合おうと一歩を踏み出す、その瞬間まで。葬式にかかる一連の流れがとても好き。