``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだもの (2018-12)

ティーガー戦車隊〈上〉―第502重戦車大隊オットー・カリウス回顧録
某豚が虎を泥と油と垢まみれになってのたくらせる漫画に影響されて。何年越しの原作読破だろうか。
某豚漫画からの先入観があるため文書から受ける印象との違いに驚いた。この文章からあの漫画を描き出す宮崎駿は凄い。
ハーゼ大佐が原作では少佐となっているのだがどっちが正しいのだろう。

ティーガー戦車隊―第502重戦車大隊オットー・カリウス回顧録〈下〉
ここからは某豚漫画では描かれていない顛末。現状を全く無視して空想のなかで戦争をしてらっしゃる方々がいっぱいでてきて好き。
ボロボロガタガタなのにいやこれで大丈夫だ見給え君ともかくワインはどうかねみたいなこと行っておいて攻撃されたら逃げてしまう防衛責任者みたいなのが描かれるの本当に良い。こういう滅茶苦茶な光景にニヤニヤしてしまう。

戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)
生活の記録。生活の場が戦場であることで生活がいかに変化するか。そして生活の物語が以下に塗り潰されるか。
勝利でも敗北でもない生活と日常の記憶。

戦争と広告 (潮文庫)
風立ちぬ』だった。広告をデザインする人々(作中ではこれをクリエータとひとくくりにしているがなんとなくこの呼称はエンジニアという呼称と同じ匂いがして嫌いなので具体的に書く)に降り注いだ高揚と虚無と爆弾と焼夷弾
優れたデザインを描き出す舞台が商品の宣伝から戦意の高揚に移行せざるを得なかった様とそのあと残された焦土。ジョニーウォーカー
「一機も還ってきませんでした」は「ひとりも還ってきませんでした」となる。

ボタン穴から見た戦争――白ロシアの子供たちの証言 (岩波現代文庫)
『炎628』とあわせて読むとお得。日常でも戦争でもなんでもない殺戮と破壊。