``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたやつ (2017-09)

読んだやつ

バトル・ロワイアル 上  幻冬舎文庫 た 18-1
バトル・ロワイアル 下   幻冬舎文庫 た 18-2
映画は観たが原作は読んだことがなかったので。『死のロングウォーク』を読んだついでに。
死のロングウォーク』は乾いた物語だったがこちらは湿っぽい感じがあった。騒がしい湿っぽさとでもいおうか。
映画版はわりと原作準拠だったんだなあと改めて思った。

今夜、すベてのバーで (講談社文庫)
大好き。アル中の物語は面白い。坂口安吾のいう淪落の世界っぽい。
作中に引用されている脳味噌が爆散する物語をぜひ読みたいと思ったら絶版だった。

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)
明るい若さと暗い若さ。

われレイテに死せず〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)
われレイテに死せず〈下〉 (ハヤカワ文庫NF)
生きようとする様は美しい。凄惨な状況と光景のなかに長閑さがある。

邪宗門 上 (河出文庫)
積み上げ段階という感じがあり、受けた印象はあまり強くない。

観たやつ

その男、凶暴につき [DVD]
突然暴力がやってきてすごい。予告されない暴力は怖い。

戦場のメリークリスマス [DVD]
銃剣で切腹ってできるのかしら。観念的な要素が強い。抽象化された戦争といった感じ。

OSC 2017 Tokyo/Fall に行った

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名札の中の文字は帰宅後にかきました
OSC 2017 Tokyo/Fall へ行った。どうも一年ぶりの OSC らしい。
今回もセミナなどへはゆかず、ブースをウロウロするにとどめた。
今回初めて懇親会にも参加したが、激安価格で大量に飲酒できてとてもよかった。コスパが大変良い懇親会だった。

こういうイベントはブースやセミナももちろんよいのだが、やっぱり懇親会がいちばん面白い。
ひとは懇親しているときが面白い。酔っ払っているとなお面白い。

読んだり観たりしたやつ (2017-08)

読んだやつ

夢十夜;草枕 (集英社文庫)
あまり印象に残っていない。こういうたぐいの本を読むといつもこうだ。

宮沢賢治詩集 (岩波文庫)
春と修羅』を読んでみたくて買った。
詩集みたいなのを読んだのはこれが初めてだったのだけれど、小説の文面を読むよりも遥かに光景が想像しやすくて驚いた。
肝心の『春と修羅』を含めてあまり印象に残ったものはないが、『永訣の朝』が収録されていたので満足した記憶がある。

小説 この世界の片隅に (双葉文庫)
劇場公開してるやつを観はぐったので。
台本を読んでるような感じで、小説という舞台で物語をうまく描けていない印象を受けた。
円盤を買うべきかなあ。

華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)
迷える主人公の導き手になるのかなと思った少女がアッサリ退場するのはよかった。
それ以外はふつうのディストピア小説。「ふつうの」「ディストピア」という響きがディストピアっぽい。

ユートピア (岩波文庫 赤202-1)
面白かった。空想の世界体系をどうやって肉付けしていくかという証跡。人間がいない。概念。

満願 (新潮文庫)
単行本版で読んだけど文庫版がでたので。得られなかった物語の集合体。

バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク (扶桑社ミステリー)
乾いている物語とはこういうことを言うのではないかと思った。人物の描写はともあれ、情景が乾燥している。

観たやつ

父親たちの星条旗(字幕版)
理想像に上書きされた兵士たちの受容と反発。

硫黄島からの手紙
感情的すぎませんか。

読んだり観たりしたやつ (2017-07)

読んだやつ

責任と判断 (ちくま学芸文庫)
イェルサレムアイヒマン』的なものを求めていたが、とくにそういうものではなかった。
アイヒマンはみんなの中にいるのではなく、みんなの中にはアイヒマンになってしまう人がいて(しかも多かったりする)しまう。アイヒマンにならないように頑張りましょう。というのが本書後半のほうで、それ以外は忘れた。

黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇 (岩波文庫)
坂口安吾がたびたび言及する『ボンボン』を一度読んでみたくて買った。円城塔から数学や物理学やコンピュータを引っこ抜いた感じがする。

黒猫/モルグ街の殺人事件 (岩波文庫 赤 306-1)
こっちは小栗虫太郎から衒学趣味を引っこ抜いた感じかしら。何も考えずに摂取できるのは上のほうだと思う。

闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達
おそろしい。

失踪日記2 アル中病棟
漫画だけど非常に感銘を受けたので。いつか足を踏み入れるかもしれない非日常。『失踪日記』も名作。

さよなら妖精【単行本新装版】
文庫版は既読でありつらい思いをしたのだが、新装版に書き下ろされたもっとつらそうな短編(表題作の後日談!つらくないわけがない!)があるとのことなので再読。
色彩豊かに彩られた思い出を振り返りながら灰色にくすんだ現実のなかを色彩豊かに彩られた未来を目指して生きる少女の首筋を銃弾が貫いて終わり。これが切ない以外のなんであろうか。史実のユーゴ紛争であったもっと凄惨な状況に陥らなかっただけでもよかったのかもしれない。

夫婦善哉 決定版 (新潮文庫)
東日本の新戯作派しか読んだことなかったので。晩年の太宰から陰鬱さを抜いた感じがした。

観たやつ

アイズ ワイド シャット [Blu-ray]
心や精神や信頼や記憶はあてにならない、あてになるのは肉体だ。『血と骨』に似ていると言えなくもない。

読んだり観たりしたやつ (2017-06)

読んだやつ

カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)
三兄弟の名前をアリョーシャしか憶えていないことに気がついたので、つまりそういうことです。

結晶世界 (創元SF文庫)
本当は『太陽の帝国』を読みたかったのだけれどどうも手に入りにくそうだったので気軽に入手できそうなものから適当に。
世界が物質的にキラキラ輝きながら破滅に向かう、この破滅は救済でもある、みたいな情景はすごいよかったが、とくに印象にのこるようなものはない物語だった。これが『虐殺器官』でいう乾いている物語ということなのだろうか。

血と骨〈上〉 (幻冬舎文庫)
血と骨〈下〉 (幻冬舎文庫)
人生は肉体が資本であることがよくわかる。そして肉体が資本なので、老いによってすべてが終わる。

観たやつ

血と骨
大好き。肉体資本家の興亡と恐怖の持続性。

パッション [DVD]
手や足に釘を打ち込まれるとか鞭で打たれるなどと言葉で書くとそんなでもないけど実際にやられてみると言語を絶する苦痛だよね、という感じ。

読んだり観たりしたやつ (2017-05)

読んだやつ

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

現世の幸福(訳注:ウォッカ)

好き。
カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)
上巻よりは割合早く読み進められた。内容はあまり印象に残ったものはない。

観たやつ

太陽の帝国 (字幕版)
長くて微妙。原作を読みたくはなった。

バリーリンドン [Blu-ray]
音楽がとてもよかった。青年の自己顕示欲。

読んだやつ (2017-04)

深い河 (講談社文庫)

ガンジス川とその近辺の思想に触れても人間の根底はそう簡単に変わるものではない、としか読めなかった。

五分後の世界 (幻冬舎文庫)

(買ったやつと表紙が違う。買ったやつはこれ

これに影響されてシュトラウスの『メタモルフォーゼン』を聞いてみたがなんか普通の音楽ですね、という感じだった。 汚物を汚物に魅せるのは本当にすごい。

ヒュウガ・ウイルス―五分後の世界 2 (幻冬舎文庫)

(これも買ったやつと表紙が違う。買ったのはこれ

意地と幻想のミリタリズム。

希望の国のエクソダス (文春文庫)

古代のインターネットの使用法。いまはこういう使い方をしている人々はいるんだろうか。