``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたやつ (2018-01)

読んだやつ

春の雪―豊饒の海・第一巻 (新潮文庫)
失なってからはじめて貴重さに気がつく。貴重であっても大切というものではない。あと破滅。

奔馬―豊饒の海・第二巻 (新潮文庫)
純粋さという主張で覆い隠された盲目。あまりに観念的すぎて空中に浮いている。

暁の寺―豊饒の海・第三巻 (新潮文庫)
破滅を眺めていたひとが破滅に足を踏み入れようとしてみた、が、やめた。神々しい汚辱。

観たやつ

タイタニック (字幕版)
グッゲンハイムさんになりたい。

読んだり観たりしたやつ (2017-12)

まだ12月終わってないけどもうこれ以上増えないので。
生存と生活に追われてなにも摂取できなかった。

読んだやつ

スローターハウス5 (ハヤカワ文庫SF ウ 4-3) (ハヤカワ文庫 SF 302)
ドグラ・マグラ』っぽいなあと思ったがオチが作中で明示されてるだけでとくに共通点はなかった。
不条理でも諦観でも絶望でもなくてこれはなんというのだろう。悟りのようだがそこまで高尚なものでもないような気がする。

観たやつ

野火
芸術映画っぽい。惨憺たる光景が鮮かに描かれているのは大変よかった。
人肉食が比較的あっさり描かれているのはこれで良いのかしら。飢餓で恐慌状態に陥った際の描写の凄まじさに比べて物足りない。

読んだり観たりしたやつ (2017-11)

まだ11月終わってないけどこれ以上増えないので。

読んだやつ

人間の条件 (ちくま学芸文庫)
いっかい読んだだけではよくわからない。読んでるときはわかった気になったけどよくある幻想だ。

教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書
面白かった。文化の側面からオンラインでのコミュニケーションを評価していく本。
恥ずかしながらパソコン通信時代のネットワークの在り方をこの本を読むことで初めて知った。

僕たちのインターネット史
これもよかった。インターネット文化の批評。評価から受容、受容から浸透、浸透から変容へ。
ちなみにわたしはどちらかというとインターネットを現実と対になる空間と思いたがるタチなので、インターネットは単なるコミュニケーションの道具であり現実とウェブとは区別されないという立場をみるとさみしい気持ちになる。

革命について (ちくま学芸文庫)
これも白状すると読んでるときはわかった気になるが読み終えるとよくわからんとなる本で、一回読んだだけではなんもいえない。
アレントの著述の感想ではまったくないのだが終わりのほうに引用されている詞がよかった:

この世に生まれないことが
すべてにましてよいことだ、
生まれてきたからには次善のことは
生まれたもとのところにすみやかに戻ることだ
(ハンナ・アレント著、清水速雄訳『革命について』第十四刷中443頁より)

観たやつ

アウトレイジ [DVD]
何回か観たけど円盤を買ったので。人間関係はややこしいですね。

アウトレイジ ビヨンド [DVD]
これも何回か観たけど円盤を買ったので。かっこいい恫喝は素敵ですね。

映画「アウトレイジ 最終章」オリジナル・サウンドトラック
観たものそれ自体ではないが代理として。映画館へ観に行った。『ソナチネ』と比較されているレビューが結構眼についたが『ソナチネ』よりもメリハリがあり、激しすぎ、それゆえに『ソナチネ』よりも色が濃くなってしまった感がある。『ソナチネ』的な無常観や虚無性はなかった。
人間関係はやっぱりややこしいですね。

千年女優 [Blu-ray]
好き。未来永劫手段が目的になり目的を愛する。

読んだり観たりしたやつ (2017-10)

読んだやつ

邪宗門 下 (河出文庫)
破滅するために破滅に進んで破滅してすべて破滅させるという快挙。ここまでやってくれると読んでて嬉しい。

かもめのジョナサン: 【完成版】 (新潮文庫)
ところどころで挿入される写真はどうすればいいのだろう。なんか本文に没入できなかった。

観たやつ

ジャンヌ・ダルク(字幕版)
佐々木大尉性がある。佐々木大尉性のある人物を主役に持っていくと観てるほうが疲弊することがわかった。脇役がちょうどいいのだろう。

日記を書く体力

毎日寝る前に B5 版のルーズリーフに3~4行くらいで日記を書くというのを習慣にしていたのだけど、ここ1ヶ月くらいその習慣をやめてしまっている。毎日机には向かっているものの、ルーズリーフを取り出す気力もペンを握る気力もいまはないためだ。キーボードを叩くくらいの気力はあるので(もっともそれも徐々に失われつつある。タッチパネルを撫でることしかできなくなってきた)、「書く」のではなく「叩く」のであればなにか書けるかもしれないとおもい、書いてみることにする。
日記を書かなくなったのは単純で、日記に書くようなことがないためだ。きょうの晩飯の内容も思い出せない人間が1日を振り返ることは困難である。日記に書くようなことがないと言うよりは、日記に書くようなことがあったかどうかを思い出せないというのが正しいかもしれない。印象深いことも楽しいこともつらいことも悲しいこともみんな忘れていってしまう。忘れないために日記を書くのだという向きには、まず日記に落とし込むまでに記憶を吹き飛ばさないようにする必要があり、それが達成できないので日記を書けんのだと反論できる。ちかごろは本当に10分くらい前に考えていたことも思い出せなくなっている。画面越しに日々を過ごしているみたいで、生活に実感がぜんぜんない。
ただ、日記を書くまでは忘れていたことでも、いざ日記を書くためにペンを握ってルーズリーフを取り出せば思い出すこともある。実際日記を書いていたころはそういうこともあった。日常生活の全てやあるいは過去に考えていたことを常にすぐに取り出せるようにするのはどだい無理な話で、普段は全部忘れて必要なときに思い出すというほうが疲れない。忘れまいと憶え続けることは大変な苦労と苦痛をともなう。日記を書けない理由に書くことを思い出せないことを挙げるのは多分間違いではないが正解でもなくて、日記を書く気力がないというのが正しいのだろう。ペンを持つ気力もルーズリーフを広げる気力もないと冒頭に書いたが、そもそも日記を書こうという気持ちがなくなってしまっているのだとおもう。
日記を書かなくなったが過去の日記を読み返すことはある。大抵はしょうもないことが書かれているのだが、たまに面白いことが書かれていたりしてよくこんなこと思いついたなと過去の自分に感心することもある。日記を書けていた頃はそういえば未来の自分を楽しませるために日記を書いていたというフシがあったような気がする。そういう意味ではいまは未来の自分を楽しませる気持ちがなくなっているのだろうか。
日記を書きたくないというわけではない。できることなら書きたい。何をするにも体力が必要で、いきるためにも体力は必要である。日記をかく体力が、いまはなくなってしまった。

飲酒の段階について

坂口安吾の『余はベンメイす』『不良少年とキリスト』『戯作者文学論』や太宰治の『親友交歓』『津軽』、あるいは最近読んだ中島らも『今夜、すべてのバーで』や吾妻ひでお『アル中病棟』といった、飲酒者ないしはアル中を描いた物語は大体おもしろい。
酒飲みの端くれとして、シラフや泥酔酩酊した人々にこうしたおもしろさを提供できるようになりたいな、と頭の隅っこで日々考えている。
せっかくなのでその修行の一環として、量と時間とに関連付けて飲酒し続けるとどうなるかを書いてみようと思う。

注釈

ビール中ジョッキは500mL、大ジョッキは1Lくらいのイメージです。

シラフ

酒量:なし
飲酒継続時間:なし

いわゆる普通の状態。無気力。なにも面白いことはない。ぼんやりしていると時間が過ぎていく。しんどい。

ホロヨイ

酒量:〜ビール中ジョッキ1杯 or ウイスキーをシングルで1杯
飲酒継続時間:〜30分

ちょっと飲んだ状態。シラフのときよりアタマがはっきりする。気持ちが高揚し、考え方が前向きになる。複数人で飲酒している場合、相手の話がきちんと聴こえ、理解ができる。パソコンがまだ使える。

ヨイI

酒量:〜ビール中ジョッキ3杯 / 大ジョッキ1杯 or ウイスキーをシングルで2杯
飲酒継続時間:〜1時間

けっこう飲んだ状態。気持ちが高揚しすぎ、全てが楽しくなってくる。世界の全てを許せるようになってきて、憎しみの感情が失われる。自分ではまともなことを喋っているように考えているが、実際は内容が少しづつ破綻していく。まだパソコンがつかえるが、ミスタイプが増える。

ヨイII

酒量:〜ビール中ジョッキ4杯 / 大ジョッキ1.5杯 or ウイスキーをシングルで2.5杯 / ダブルで1杯
飲酒継続時間:1.5〜2時間

だいぶ飲んだ状態。目の前がギラギラし、耳に覆いをされたような感覚に陥る。見ていることや聞いていることと、それを知覚することがバラバラになってくる(『虐殺器官』の痛覚マスキングみたいな感じ)。話す内容は破綻している。パソコンはもう使えない。スマートフォンはまだ使える。

デイスイ

酒量:ビール中ジョッキ5〜6杯 / 大ジョッキ2杯 or ウイスキーをシングルで3杯 / ダブルで2杯
飲酒継続時間:〜3時間

しゃべるのが億劫になり、沈黙する。目がすわる。見ているのだが、何も観えなくなる。話しかけると喋るが、喋っている内容が自分でもよくわからなくなってくる。スマートフォンはまだここでもギリギリ使える。

メイテイ

酒量:ビール中ジョッキ6.5杯〜7杯 / 大ジョッキ2.5杯 or ウイスキーをカウントするのをやめる
飲酒継続時間:3.5〜4時間

わけがわからなくなる。この辺りから記憶がなくなる。気がつくと布団の中にいたりする。書いた覚えのない言葉がインターネット上に転がっていたりする。歩くと千鳥足になり、傘を持っていると捧げ銃などする。スマートフォンを手に持っているといつのまにか消失していたりする。正気を装って文庫本を開いてみるとこれもやはりいつのまにか消失している。この辺りからフツカヨイ(後述)がおまけとしてついてくる。

ドウニデモナレ

酒量:わからなくなる
飲酒継続時間:わからなくなる

なにもわからなくなる。記憶も飛ぶ。なにも聞こえなくなるし、何も見えなくなる。なにも考えられなくなる。一種の恍惚。

フツカヨイ

酒量:なし
飲酒継続時間:なし(但し、12時間以内に飲酒をしている)

ヨッパライ(上記ヨイI〜ドウニデモナレを総称してこうよぶ)からシラフに戻る過程の中でよくみられる状態。現世の悪魔。シラフのときよりメランコリックになり、シラフのときより無気力になる。もう酒なんざ飲まねえという気分になるが、酒を飲まないという決断はそう簡単にできるものではないのである。

補足

この記事はヨッパライ状態にあるときに書かれたメモを元に、シラフの状態で書いたものである。メモ書きは紙にペンで書かれたものであり、大変な悪筆と誤字にまみれている。これを付記としてこの記事に添えて終わりにしようとおもう。
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読んだり観たりしたやつ (2017-09)

読んだやつ

バトル・ロワイアル 上  幻冬舎文庫 た 18-1
バトル・ロワイアル 下   幻冬舎文庫 た 18-2
映画は観たが原作は読んだことがなかったので。『死のロングウォーク』を読んだついでに。
死のロングウォーク』は乾いた物語だったがこちらは湿っぽい感じがあった。騒がしい湿っぽさとでもいおうか。
映画版はわりと原作準拠だったんだなあと改めて思った。

今夜、すベてのバーで (講談社文庫)
大好き。アル中の物語は面白い。坂口安吾のいう淪落の世界っぽい。
作中に引用されている脳味噌が爆散する物語をぜひ読みたいと思ったら絶版だった。

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)
明るい若さと暗い若さ。

われレイテに死せず〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)
われレイテに死せず〈下〉 (ハヤカワ文庫NF)
生きようとする様は美しい。凄惨な状況と光景のなかに長閑さがある。

邪宗門 上 (河出文庫)
積み上げ段階という感じがあり、受けた印象はあまり強くない。

観たやつ

その男、凶暴につき [DVD]
突然暴力がやってきてすごい。予告されない暴力は怖い。

戦場のメリークリスマス [DVD]
銃剣で切腹ってできるのかしら。観念的な要素が強い。抽象化された戦争といった感じ。