``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたやつ (2025-04)

今月はもう増えなさそうなので書く。先月は読み終えた / 観終えたものが皆無だったので書かなかった。

読んだやつ

野生の棕櫚 (中公文庫)
ダラダラと読んでいたせいか物語がよくわからなくなってしまった。ふたつの物語が並走してひとつの主題のようになっている、ポリフォニックというやつだろうか。

ライト、ついてますか 問題発見の人間学
その問題は「誰にとって」「何が」問題なのか、そもそも問題なのか、そういった観点を植え付けてくれる本。題材には時代を感じさせるがそんなことは瑣末な話だ。

翻訳者の全技術 (星海社 e-SHINSHO)
二流を自称している著者だが、この人の基準や能力や経験や知識は高水準なので、二流の水準も高い。専門家を一流とした場合の二流ということだ。それでもオロオロしたり挫折したり遠回りする。手を動かして様々な事に興味を向けてみる。深刻にならない。中身をみたら大したことでなかったりもする。積読は読め。良い方法論、というほど大袈裟ではないか、良いエッセーだった。

改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫)
理論の積み上げというよりは構造をもとに題材を分析した論考というかんじか。「幻想」が個人や周囲や集団にどのように作用するかを緻密に論じたというのはよいが、これが戦後社会がどうとか全共闘やら新左翼の闘争やらにどう繋がるのかがチンプンカンプンだった。幻想という道具のお膳立てを活用した分析なのだろうか。

観たやつ

シビル・ウォー アメリカ最後の日
虐殺をやらかしている赤いサングラスの兵士に『レオン』のスタンスフィールド感をおぼえて興味をもったのだが、そこまでではなかった。狂人の迫力というよりは虐殺の現場とそこにある恐怖とでヒリつかせているのみで、つまり普通だった。戦争映画として観てしまうと普通の映画だなと思ってしまう。現代のアメリカが戦場になって合衆国から離反した「連合国」が合衆国を倒してしまったという物語は面白い。

兵隊やくざ
楽しい映画だった。単純明快で痛烈なアナキズムがあった。任侠映画でもあった。北野武深作欣二の映画ばかり観ているせいでエッこれがやくざ?と思わないでもなかった。「任侠」の場合はそういうものなのだろう。権威主義のマッチョを厭世主義のインテリがやっつける(仕返しに遭ってしまうのだが)くだりは結構よかった。

サタデー・ナイト・フィーバ (字幕版)
かなり良かった。「熱」が冷めてゆく映画だった。浮かれていたり水物の華やかさだったりは容赦なく潰され、評価されていたものは裏目に出、地に足のついた生活をするという地味な要素だけが残っていった。アメリカンニューシネマかと思った。
パルプ・フィクション』が大好きなのでジョン・トラボルタのダンスシーンを求めて観たのだが、湿った土地を靴を濡らしながら歩かざるを得ないみたいな物語本体のほうに視点を持ってゆかれてしまい、ダンスがよくわからなくなってしまった。