読んだやつ
9/3 追記;まだあったのを思い出した
孤独死というよりは孤独によって死にがちなのは何故かということを扱ったものと読んだ。自分以外の存在(これは他者というだけでなく動物や自然やその他諸々、外界と言ってもよいかもしれない)を軽く見過ぎなのが男で、加齢にしたがいその軽く見てきた有象無象が牙を剥く。正確には牙を剥くどころではなく、何もされない。そう、何もされないのだ。無関心は無関心によって攻撃されるか。軽く見過ぎた物の代替として何を獲得するかといえば仮想(imaginary も virtual も含みます)のもので、仮想のものはだいたい仮想に終わる。大変身につまされながら読んだ。読んだあと本棚に仕舞うのも忘れて、本を抱えてしばらくオロオロしていた。
観たやつ
iPhone を脱獄すると爆殺される世界でノキアが iPhone を爆破して勝利する。最高だった。ナチスどこいったんだと思ったが、初代があまりにもきちんとナチス(というより SS)をやっていたほうが奇跡なのだろう。
もうずっとカラッカラに乾いている。ダクトテープと糸鋸とアスピリンで大体の課題を解決してゆくが、限界もある。戦争なので人がどんどん死んでゆく。狂気は反省もしないし、買収もされない。狼狽もしない。狂気は概念だからだが、この映画では狂気は受肉しているので、散弾銃で撃たれて負傷する。しかし狂気なので自分で手当てする。
ずっと雨が降ってて可哀想。ずっと陰惨で可哀想。ブラッド・ピットが泣く映画ということで観たのだが、特に矛盾なく泣くので、自然な(連続な?)泣きだった。
追記:これ前にも観てここになんらか書いた気がしてきた
怒りにも様々なものがある。様々なものに由来する。曰く、無力感、疎外感、理解されなさ、諦め、呆れ、侮蔑。間の当たりにしている現実と自身に出来ることとのギャップに対する反応のひとつといっても良かろう。ギャップに対し共感性を持ってくれる他者が入れば怒りはコミュニケーションの中で別ものに昇華し、そうでなければ先鋭化し、破裂する。昇華も破裂も、結果として怒りを抱いた当人の幸福になるか否かは別の問題で、怒りは動機でしかなく、結果ではない。
案外普通だった。取締る対象を自ら手配して自ら摘発するの、ペイするのだろうか。しないから没落してゆくのだろうな。たけきものもつひにはほろびぬ。