``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたもの (2019-01)

まだ1月終わってないけどもうこれ以上増えないと思うので。

読んだもの

オーデュボンの祈り (新潮文庫)
いきつけの飲み屋で相席になった太宰と三島とがゴッチャになってた人からおすすめされたので読んだ。
サイコパスみたいな警官の行きつく先がなんだか中途半端だったような気がする。

カタロニア讃歌 (岩波文庫)
戦場はどこだって泥と排泄物とシラミと飢えだ。
映像だろうが文章だろうが臭気を感じることはないし、感じることもできない。

トパーズ (角川文庫)
汚物と猥雑さを描き出すことにかけてこの作家の右に出るものはいないしやたらと句読点がなく脈絡のない文章がダラダラ続く物語がおおくて普通句読点がないと目がチカチカするし文脈を追ってられなくなるんだけどこれはまったくそんなことなくてダラダラ続く文書から汚物と猥雑さが滲んできてああ俺も汚物であり猥雑なんだという気持ちになって切なくなるし時々エヴァ旧劇場版の原風景みたいな描写もあってすごいなと思った。

ラブ&ポップ―トパーズ〈2〉 (幻冬舎文庫)
20世紀末の『女生徒』という感じかなと思ったけど違う気がする。欲望のある若者について。

観たもの

かぐや姫の物語 [Blu-ray]
地上波で観たときはかなり衝撃を受けたのだけど、改めて見返したらそんなでもなかった。なぜだろう……。
文脈にメリハリのある物語に慣れてしまいこういう物語を堪能できる感性が無くなってしまったのだろうか。

読んだもの (2018-12)

ティーガー戦車隊〈上〉―第502重戦車大隊オットー・カリウス回顧録
某豚が虎を泥と油と垢まみれになってのたくらせる漫画に影響されて。何年越しの原作読破だろうか。
某豚漫画からの先入観があるため文書から受ける印象との違いに驚いた。この文章からあの漫画を描き出す宮崎駿は凄い。
ハーゼ大佐が原作では少佐となっているのだがどっちが正しいのだろう。

ティーガー戦車隊―第502重戦車大隊オットー・カリウス回顧録〈下〉
ここからは某豚漫画では描かれていない顛末。現状を全く無視して空想のなかで戦争をしてらっしゃる方々がいっぱいでてきて好き。
ボロボロガタガタなのにいやこれで大丈夫だ見給え君ともかくワインはどうかねみたいなこと行っておいて攻撃されたら逃げてしまう防衛責任者みたいなのが描かれるの本当に良い。こういう滅茶苦茶な光景にニヤニヤしてしまう。

戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)
生活の記録。生活の場が戦場であることで生活がいかに変化するか。そして生活の物語が以下に塗り潰されるか。
勝利でも敗北でもない生活と日常の記憶。

戦争と広告 (潮文庫)
風立ちぬ』だった。広告をデザインする人々(作中ではこれをクリエータとひとくくりにしているがなんとなくこの呼称はエンジニアという呼称と同じ匂いがして嫌いなので具体的に書く)に降り注いだ高揚と虚無と爆弾と焼夷弾
優れたデザインを描き出す舞台が商品の宣伝から戦意の高揚に移行せざるを得なかった様とそのあと残された焦土。ジョニーウォーカー
「一機も還ってきませんでした」は「ひとりも還ってきませんでした」となる。

ボタン穴から見た戦争――白ロシアの子供たちの証言 (岩波現代文庫)
『炎628』とあわせて読むとお得。日常でも戦争でもなんでもない殺戮と破壊。

読んだもの (2018-11)

まだ11月おわってないけどもう増えないので。

日英語表現辞典 (ちくま学芸文庫)


不安や恐怖をおぼえてしまうのは未知だったり想像の及ばない事柄に多く触れざるを得なかった為だと思う。

小説 太宰治 (岩波現代文庫)
太宰関連の文書の評価基準を「不良少年とキリスト」においてしまうとどれも大体ああこんなもんかと感じてしまう。
酒をあおり命をあおった結果太宰は土左衛門になって檀は生きのこった。体力の違いかな。

持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない (幻冬舎文庫)
よかった。しかしこの生き方にはコミュニケーションが必要だ。

青線: 売春の記憶を刻む旅 (集英社文庫)
これもよかった。安らぎを得たような気がする。少し路地に入れば違う風景がみえる。

読んだり観たりしたもの (2018-10)

また月を跨いでから書くことになってしまった。

読んだもの

色彩論 (ちくま学芸文庫)
「わたしの見ている赤色とあなたの見ている赤色は違う」みたいなやつの原典を読んでみたくて。
いろいろ読みとばしてさっぱり頭に残ってない。上の文言みたいなのも出てきたか覚えてない。なんのために読んだのか。

アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)
文体のせいかどこか賑やかにみえる銃後の世界。それでも悲惨であり絶望である。

戦争童話集 (中公文庫)
童話としてよりふつうの短編集とみなしたほうがよさそう。

昭和歌謡大全集 (集英社文庫)
大好き。目的さえあれば調布を燃料気化爆弾で吹き飛ばす力を持てる。

観たもの

Grave of the Fireflies / [Blu-ray] [Import]
日本版のパッケージよりもこちらのほうが安かったので。内容に違いはないだろう。
遠い昔に観た記憶のものとなんか全然違っていて驚いた。記憶はアテにならん。

OSC 2018 Tokyo/Fall へ行った

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1日目のほうにいった。
本当は昨日書いておきたかったのだが布団にはいってから思いだしたせいで行動に移せなかった。

あまり展示やセッションなどは参加せず、ほぼ懇親会を目的に参加した。
GPD Pocket を持参して飲酒しつつさわっていたら通りすがりの親切な御人に GPD Pocket2 を触らせてもらい物欲が刺激されてしまった。
低い出費でかなりの量のお酒を飲めて嬉しかった。

今回初めて物販で書籍をいくつか買って帰ったが翌日に肩がぶっ壊れて首が動かなくなることがわかったので次からはちょっと考えようと思う。

読んだり観たりしたもの (2018-09)

もう10月になっちゃったけれども。

読んだやつ

ドランのキャデラック (文春文庫)
土木工事は大変。

シャッフル航法 (河出文庫)
表題作が好き。

王とサーカス (創元推理文庫)
単行本は既に持ってるが文庫落ちしてくれたので。とくに新しい発見はない。

闇市 (新潮文庫)
表紙買いした。まだ読んだことのなかった坂口安吾の作品が収録されていたので満足。

観たやつ

悪の教典
閉鎖された空間で孤立無援になってしまうのはよくない。閉鎖空間で生活する場合は外界との連絡を維持するよう気をつけようと思った。
散弾銃のカートリッジをポケットにしまっておくにも限界があると思うがまあ大変そうですね。

読んだもの (2018-08)

伊藤計劃とか神林長平とかを読み返してばかりいたせいで新しい本を買っていないように思っていたためここに新しい記事を加える気にもならなかったのだが本を買った履歴を読み直していたら新しい本を買っていたようなので記憶を掘り起して書く。
といっても2冊だが。

堕落論・特攻隊に捧ぐ - 無頼派作家の夜 (実業之日本社文庫)
「特攻隊に捧ぐ」が紙媒体で欲しかったので買った。「もう軍備はいらない」もほしかったがこの本のターゲットとしていた時期からはズレるのでしょうがない。
とりあえず岩波文庫のやつを2冊ひっぱりだしてこなくてもこの本が手元にあれば安吾センセイの文書でだいたい読みたくなるやつが賄えるようになったのでよかった。

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
ハックは生き方でエンジニアリングは職業という学びがあった。
エンジニアリングは目的ではなく手段に近い。エンジニアリングが目的になると哀しい。
コンピュータそのものを扱う技術の世界で食べるのであればエンジニアになればよいのだがコンピュータの世界で生きるのならハッカーになるべきなんだろうなと思った。
(2018-09-08 追記:コンピュータに関連する技術を「技術」という言葉にひっくるめていて不快だったので直した。こういう独善的な世界観は良くない)