``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたやつ (2017-07)

読んだやつ

責任と判断 (ちくま学芸文庫)
イェルサレムアイヒマン』的なものを求めていたが、とくにそういうものではなかった。
アイヒマンはみんなの中にいるのではなく、みんなの中にはアイヒマンになってしまう人がいて(しかも多かったりする)しまう。アイヒマンにならないように頑張りましょう。というのが本書後半のほうで、それ以外は忘れた。

黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇 (岩波文庫)
坂口安吾がたびたび言及する『ボンボン』を一度読んでみたくて買った。円城塔から数学や物理学やコンピュータを引っこ抜いた感じがする。

黒猫/モルグ街の殺人事件 (岩波文庫 赤 306-1)
こっちは小栗虫太郎から衒学趣味を引っこ抜いた感じかしら。何も考えずに摂取できるのは上のほうだと思う。

闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達
おそろしい。

失踪日記2 アル中病棟
漫画だけど非常に感銘を受けたので。いつか足を踏み入れるかもしれない非日常。『失踪日記』も名作。

さよなら妖精【単行本新装版】
文庫版は既読でありつらい思いをしたのだが、新装版に書き下ろされたもっとつらそうな短編(表題作の後日談!つらくないわけがない!)があるとのことなので再読。
色彩豊かに彩られた思い出を振り返りながら灰色にくすんだ現実のなかを色彩豊かに彩られた未来を目指して生きる少女の首筋を銃弾が貫いて終わり。これが切ない以外のなんであろうか。史実のユーゴ紛争であったもっと凄惨な状況に陥らなかっただけでもよかったのかもしれない。

夫婦善哉 決定版 (新潮文庫)
東日本の新戯作派しか読んだことなかったので。晩年の太宰から陰鬱さを抜いた感じがした。

観たやつ

アイズ ワイド シャット [Blu-ray]
心や精神や信頼や記憶はあてにならない、あてになるのは肉体だ。『血と骨』に似ていると言えなくもない。