``一意な文字列''

雑多な事柄

映画『風立ちぬ』について

ずっと言語化したいと思っていたけど勇気が出ずいままでできていなかった。
ウイスキーを飲み飲みしていたら気が大きくなってきたので今がチャンスと思い言語化する。

劇場公開日から1週間後に映画館で観たけどその時は特になにも感じなかった。
その後金曜ロードショーで観てからブワーーッとなり、それ以来大好きな映画になった。

風立ちぬは二郎の夢がなにもかもを滅亡に導いて後にはなにも残らなかったという破滅を描いた物語だ。
物語を批評できるほど多くの物語を摂取してきたわけではないが、いままで摂取してきた中でもダントツに「破滅」を描ききった物語だと考えている。

二郎は美しいものと善いものが好きだった。
美しいものは飛行機に帰着し、善いものは(結局のところ)奈緒子に帰着している*1
そのどちらも最後には消滅し、残されたのは破滅だった。
とてもよい破滅の物語だ。

2016-08-20 追記:主人公の名前を誤記していたので直した。恥ずかしい……。

*1:正直にいってここは自信がない。結論ありきの主張になっている感が自分でもしている