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``一意な文字列''

雑多な事柄

どのような題名をつけようとしたか忘れた

 「何を考えていたか忘れた」という状態に陥る事がしょっちゅうある。大抵の場合、他愛もない事を考えていたところで陥るので悔しい思いをするだけで済む。だが、例えば後でやろうと思っていた事についてこういう状態に陥ると、出鼻をくじかれたというか拍子抜けというか、くしゃみが出そうで出なかった時のあの感覚のような、煮え切らない感じになる。

 ところで、「何を考えていたか忘れた」ということは、考えていた事そのものを忘れてしまったけれども考えていたという事実は覚えている、という状態を表している。そして「何を考えていたか忘れた」ということは「何を考えていたか忘れた」と考えていることであるともいえる。ということは、理屈の上では「『何を考えていたか忘れた』ということを忘れた」という状態もありうることになる。何を考えていたのか忘れたということを忘れたというので、これは考えていた事そのものも忘れたし、そもそも考えていたという事実も忘れた、ということである。何かを考えていた、という事実を根こそぎ消失してしまう、という事象があり得ることに戦慄した。しかし考えていた事を根こそぎ忘れても、「忘れた」という事実は失わない。〈「『何を考えていたか忘れた』ということを忘れた」ということを忘れた〉としてもこれは同様に言える。更に、これをずっと繰り返していっても、同様に「忘れた」という事実は失わない。消失した「考え事」の代わりに「忘れた」という事実は失われずに存在している。

 何を言いたかったのかさっぱりわからなくなった。前段落の最後の一文は取ってつけた便宜的なまとめだ。

 そういえば、この「何を考えていたか忘れた」は、インターネットをしている時に発生する場合が非常に多い。インターネットから離れよと脳が警告しているのかもしれない。