``一意な文字列''

雑多な事柄

読んだり観たりしたやつ (2017-06)

読んだやつ

カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)
三兄弟の名前をアリョーシャしか憶えていないことに気がついたので、つまりそういうことです。

結晶世界 (創元SF文庫)
本当は『太陽の帝国』を読みたかったのだけれどどうも手に入りにくそうだったので気軽に入手できそうなものから適当に。
世界が物質的にキラキラ輝きながら破滅に向かう、この破滅は救済でもある、みたいな情景はすごいよかったが、とくに印象にのこるようなものはない物語だった。これが『虐殺器官』でいう乾いている物語ということなのだろうか。

血と骨〈上〉 (幻冬舎文庫)
血と骨〈下〉 (幻冬舎文庫)
人生は肉体が資本であることがよくわかる。そして肉体が資本なので、老いによってすべてが終わる。

観たやつ

血と骨
大好き。肉体資本家の興亡と恐怖の持続性。

パッション [DVD]
手や足に釘を打ち込まれるとか鞭で打たれるなどと言葉で書くとそんなでもないけど実際にやられてみると言語を絶する苦痛だよね、という感じ。

読んだやつ (2017-04)

深い河 (講談社文庫)

ガンジス川とその近辺の思想に触れても人間の根底はそう簡単に変わるものではない、としか読めなかった。

五分後の世界 (幻冬舎文庫)

(買ったやつと表紙が違う。買ったやつはこれ

これに影響されてシュトラウスの『メタモルフォーゼン』を聞いてみたがなんか普通の音楽ですね、という感じだった。 汚物を汚物に魅せるのは本当にすごい。

ヒュウガ・ウイルス―五分後の世界 2 (幻冬舎文庫)

(これも買ったやつと表紙が違う。買ったのはこれ

意地と幻想のミリタリズム。

希望の国のエクソダス (文春文庫)

古代のインターネットの使用法。いまはこういう使い方をしている人々はいるんだろうか。

読んだり観たりしたやつ (2017-03)

読んだやつ

半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)
上巻は日常を非日常が塗り潰していく物語で、下巻は非日常が非日常をけずりとって日常が出てきたみたいな物語に感じた。
相変わらず汚物を汚物のまま描写する描写がものすごく、読んでいてクラクラした。

觀たやつ

コラテラル (字幕版)
プロはやっぱりかっこいい。
この映画のおかげでモザンビークドリルという技法を知った。使い道はない。

ミュンヘン Munich (字幕版)
ひたすら重い。重いものがドスンドスン来る。
異常な状況によって失ってしまった日常を完全に取り戻す方法はなく、取り戻したと思っても何かが欠落していたりゆがんでいたりする。

日本のいちばん長い日
岡本喜八版『日本のいちばん長い日』が異常な熱量をもつ反面、こちらはかなり冷静に物語を描いている。
しかしやはり敗戦間際のゴチャゴチャはもっと異常な熱量で狂騒的であるようなイメージがあり(これはわたしの私感。実態は知る由もない)、観ていて寂しかった。
またいろいろエピソードを盛り込みすぎた感が否めず、えっあっこれで終わるの、という感じで消化不良という印象がある。
なおどうしても岡本喜八版と比較してしまうが、佐々木大尉の描写は岡本喜八版に匹敵すると思う。
一瞬だけ出てくるだけだが完全に全てが意味不明な狂人で、岡本喜八版の熱量を帯びた狂人に匹敵する良さがあった。
冷静に狂気を描くことに長けたひとが制作に関わっていたのだろうと思う。

終戦のエンペラー (字幕版)
宮城事件がベルリン市街戦ばりのドンパチになってておもしろかった。

ウルフ・オブ・ウォールストリート (字幕版)
欲望に真摯になりすぎた結果全部オジャンになっちゃった。そんな映画。豪奢。

俺たちに明日はない (字幕版)
ボニーとクライドが蜂の巣にされる最後のシーンをみたくて観ただけ。

グラン・トリノ (字幕版)
前線でつかってた銃ってそのまま復員時にもってかえれるものなのかしら。お話は普通。

【Amazon.co.jp限定】シン・ゴジラ Blu-ray特別版3枚組(早期購入特典:シン・ゴジラ&初代ゴジラ ペアチケットホルダー付き)(オリジナル特典:スチールブック付き)
映画館でも観たけどやっぱりこの映画は映画館向きだ。というかたぶんデカイものがドンパチする映画はみんな映画館でしか感動は得られないと思う。

ゴジラ
シン・ゴジラ』つながりでこちらも観た。ゴジラが太平洋戦争(による災禍)の再来という感じで良かった。
でもボンヤリ観てたせいで銀座が火の海になるシーンを見はぐって悲しい。

読んだり観たりしたやつ (2017-02)

読んだやつ

死後の恋: 夢野久作傑作選 (新潮文庫)
『少女地獄』か『火星の女』が読みたかったのだけど買ってから収録されていない事に気がついた。
でも『いなか、の、じけん』があったのでよかった。

一下級将校の見た帝国陸軍 (文春文庫)
だれでもつらい気持ちになれる名作。組織に属しているひとやこれから組織に属そうとしているひとが読むと刺さるものがいっぱいあると思う。
戦争ってよくわからない。

私の中の日本軍 (上) (文春文庫 (306‐1))
私の中の日本軍 (下) (文春文庫 (306‐2))
これも読んででつらい気持ちになれる名作。思想や主張について考えるのを放棄してもボロボロの兵隊がボロボロの戦争をやっていく風景を追体験出来る。
でもやっぱり戦争ってよくわからない。

ダメな統計学: 悲惨なほど完全なる手引書
なんで買ってなんで読んだんだろう。統計について少しでも事前知識や素養がないと置いてけぼりを食らう。
わたしは置いてけぼりを食らった。

觀たやつ

不思議惑星キン・ザ・ザ≪デジタル・リマスター版≫ [Blu-ray]
クー。

アンタッチャブル (字幕版)
微妙。

読んだり観たりしたやつ (2017-01)

読んだやつ

犬はどこだ (創元推理文庫)
表紙にデカデカと買いてある英語の副題のほうが物語を端的に表している。
追い詰められた弱者の闘争方法について。

追想五断章 (集英社文庫)
単純に掌編を楽しむもよし、掌編を連絡させて本編を楽しもむもよし、ひとつで二度美味しい。
これも米澤穂信っぽくウッとなるが、マイルドにウッとさせてくれる。

世界堂書店 (文春文庫)
古今東西の短編をあつめたやつ。べつに米澤穂信の解釈が入っているとかそういうわけではない。

出家とその弟子 (新潮文庫)
『日本のいちばん長い日』で学生のポケットにねじ込まれていたのを見て。
生きるのはつらく人生にはうんざりする。つらい人生を受け入れるか解釈するか逃避するか。

黒死館殺人事件 (河出文庫)
読んでて非常にしんどかった。華美に装飾された箱の中にまた華美に装飾された箱があり、どんどん開けていって最後に残った華美に装飾された箱を開けたら無だったみたいな感じ。
でも箱の華美な装飾を楽しむというむきがあるらしく、なるほどなあと思った。
ドグラ・マグラ』、『虚無への供物』とこれといわゆる日本三大奇書は読んだが、いちばん奇書だったのはドグラ・マグラかなあ。

觀たやつ

12モンキーズ(字幕版)
よい狂人。

ニキータ (字幕版)
なんか途中からよく分からなくなってしまった。施設の卒業訓練あたりまではキリキリしていてすごいと感じたのだけれど。

フィフス・エレメント (字幕版)
ダイ・ハードを異星で異星人にたいしてやったやつ。

二百三高地
白兵戦のシーンがゴアってて強烈だった。それ以外はふつうの戦争映画。

読んだり観たりしたやつ (2016-12)

読んだやつ

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
後世から歴史を振り返ればあのときこうすればよかったのではないかと推測が建てられることは必然で、そういう読み方をしてしまうと無益になる。
大きな組織でこのような失敗を積み重ねた結果このような帰結を得たというノウハウ集的な読み方をすれば有益かもしれないが、そこまでの展望を持てるほどの背景が私にはない。ゆえにあまり読んでて学べたことはなかった。

「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)
マスコミが嫌いになる。が、そういう読み方をしてしまうことは筆者の意図ではないと思う。
自分の脳味噌をつかって自分で判断していかねばならないが、自分で物事を判断するのは難しいし、なにより疲れる。

Uボート〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)
Uボート〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)
猥談、爆雷、飲食、爆雷、修理、猥談、爆雷、修理、爆雷、死。
映画版がほんとうにすごい映像だということがよくわかった。

満願
よかった。おまえのその選択は本当に正しかったのかと問う物語の集まり。

王とサーカス
大刀洗さんの行動力に驚かされる。知るとは何か、伝えるとはなにか。

真実の10メートル手前
これも上と同じく知ることと伝えることの疑念があるが、表題の「真実」を問う意味もある。真実とはなにかという問い。
ヨヴァノヴィッチ氏の登場で『さよなら妖精』と否応なくリンクさせられウオオオとなった。

決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)
最高以外の感想がない。物語としてもドキュメンタリーとしても一級品。
これについても改めて岡本喜八版映画の凄さを痛感させられる(最近撮られた方は未観なのでわからない)。

觀たやつ

ファイト・クラブ [Blu-ray]
妄想が現実になったときに何が起こるかの実験例
主人公はいつから乖離が始まっていたのだろう。